
法人に必要な生命保障(コンサルタント・小林 洋一)
会社で働く従業員のため、大切なお取引先のため、万が一のことが起きたとしても企業が立っていられるだけの死亡保障を準備しておくことが義務となる。
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当然のことだが、経営者に万が一のことがあった場合、会社の損失は莫大である。
中小・ベンチャー企業にとっては、経営者の喪失は、
会社の存在意義すら失いかけてしまうほどである。
であるから、会社で働く従業員のため、大切なお取引先のため、
万が一のことが起きたとしても
企業が立っていられるだけの死亡保障を準備しておくことが義務となる。
生命保険というのは、このリスクのカバーのために大きな効果を発揮するのである。
経営者の心持ちの面でも、安心して経営に集中できるというメリットもある。
それでは、生命保険でカバーしなければならない保障額は
どのように決めたら良いだろうか?

経営者の必要保障額を算出する場合、一般的に使われている計算式がある。
必要保障額= ①事業保障資金 + ②死亡退職金 + ③弔慰金
である。

①事業保障資金
取引先や金融機関はトップの経営者に対して、信用と将来性を持っている。
よって、経営者に万一のことがあった時、
金融機関や取引先は債務の早期返済や現金での取引を迫る可能性がある。
また、従業員が会社に対して不安が募り、退職者が続出し、
優秀な人材までもが流出してしまう可能性がある。
そのために、上記のような計算式で、事業保障資金というものは算出される。

② 死亡退職金
すべてを事業にかけて経営を仕切ってきた経営者に、万が一のことが起こった場合、
当然のこととして死亡退職金を受け取ることができる。
しかし、経営者に万が一の時、会社が資金繰りに追われ、会社の存続すら危ない
という状況になれば、経営者の退職金どころではなくなってしまう可能性がある。
そのリスクをカバーするために、しっかりと死亡退職金を準備しておくことが必要である。
その死亡退職金の計算には一般的に下記の計算式が使われる。
適正役員退職慰労金水準=最終報酬月額×役員在任年数×功績倍率
役員退職金制度を作成して、遺族(相続人)に適正に支払われるように
前もって準備しておく必要がある。

③ 弔慰金
弔慰金は税制上優遇されており、会社は費用として遺族に支払うことができるうえ、
受け取った遺族は、税制上「非課税」となっている。
その弔慰金適正額は
業務上の死亡の場合:月額報酬×36ヶ月
業務外の死亡の場合:月額報酬× 6ヶ月
となっている。(2010年1月現在)

これらの3つを合わせて、多くの企業では会社の必要保障額としている。
これらを生命保険でカバーしようとすれば、かなり大きな金額の
死亡保障を買わなければならず、保険料も決してばかにならない。
これらの計算式は、言ってみれば保険を販売する保険会社側が考えたものである。
よって、計算式に沿って答えを出せば、必要保障額は大きくならざる得ない。

②と③は、経営に本気で取り組んできた経営者のため、その遺族のためなので、
多少多くても問題にはならないと考えている。
しかし、①の計算式は非常に高めに出ると思う。
もちろん、役員・従業員の給与を1年分カバーできたら、こんな良い事はない。
しかし、最低限で考えれば、1年分の給与をカバーするのは大げさだと
誰もが自然に気が付くことである。
銀行の融資も、経営者が亡くなったからと言って、
金融機関はすべての融資を引き上げるとは限らないとわかるだろう。
①の事業保障資金は臨機応変に捉えて、
②と③の充実を図ったプランニングをお奨めしたい。
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